7月25日の「林修の今でしょ!講座」で、世界最高の睡眠研究を行っているアメリカ・スタンフォード大学の西野精治先生が、健康で長生きするための最新の睡眠法を教えてくれた。
よい睡眠かどうかのチェック
・朝目覚めが悪い
・お昼無性に眠たくなる
・夜なかなか寝付けない
・休日に普段より長く寝る
・常に体がだるい
・ちょっとしたころでいらいらする
・最近仕事でミスが多い
ひとつでも当てはまると、質のよい睡眠がとれていない可能性がある。
睡眠の質を上げるにはどうすればよいか?
睡眠に関して誤った情報が蔓延しているという西野先生。
寝る前にホットミルクを飲むのは意味がなく、体温調節からすると冷たい飲み物を飲むとよい。
携帯電話の光よりも情報を得ることで脳が刺激されて興奮することによって、寝つきを妨げてしまう。
夜10時から深夜2時までのシンデレラタイムは関係ない。寝る時間帯が重要なのではなく、一定の時間に寝て深く眠ることが大事。
最初の90分が大事
最初の90分で、成長ホルモンの約8割が分泌される。
この一番最初の深い眠りが、体に一番大事。この時間帯にちゃんと休息できているかどうかで睡眠の質が決まる。
眠りはじめに熟睡できる行動とは?
最初の90分を熟睡するために西野先生がとっている行動が紹介。
(1)朝起きたら、日の光を浴びる
起きているのに寝ているのと変わらない状態だと、夜に眠れなくなる。
毎日体内時計をリセットするために、ベッドから出たら太陽の光を10~20秒でも浴びることが大事。
起きているときは、あえて覚醒状態にする。
(2)手足を冷やす
朝洗面所で最初に手を洗う。
手を冷やすと、刺激にもなって眠気が抑えられる実験結果が報告されているとのこと。
さらに、裸足で足を冷やす。
眠くてしかたがない患者さんのいろんな体の部分を温めたり冷やしたりした実験によると、体の内部の温度を低くすると眠りやすくなる。
内部の温度を低くするには、手足を温めて熱を放散させるとよいが、逆に手足を冷やすと眠気が抑えられる。
朝のうちは、裸足になったり冷たい水をつかったりして、すっきりして覚醒度を上げておくのが良いという。
(3)夕方仕事終わりに
夕方に15分ほど散歩する。
夕方軽い運動をすると体の深部体温が上がる。
あまり激しい運動は脳が興奮してしまうので、避ける。
(4)寝る90分前に入浴
15分40℃のお風呂に入ると0.5℃くらい上がると、その体温がもとに戻るのに90分かかるが、体温が上がると、より下がりやすくなる。
そのときに合わせて入眠する。
どうしても時間がなければ足湯でもよい。
寝室は余計な情報を与えないようにシンプルにする。
目覚まし時計も倒して、途中で時間が確認できないようにする。
このあと、本人も気付きにくい睡眠負債や、睡眠不足によってリスクが増加する病気について解説された。
番組で紹介された睡眠の質を上げる方法は、90分前に風呂に入ること以外は誰でも実践できるので、なんだこんなことかと軽んじる前に、ビール1杯なら飲んでも良いともいうのでその気になって試してみるのがよさそう。
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